事前認定の流れと基礎知識
後遺障害の事前認定の期間は?
このページでは、「交通事故の後遺障害に関する事前認定の手続にかかる期間」について徹底調査した結果を報告しています。
事前認定にかかる期間はどうやって決まるの!?
交通事故の後遺障害の認定手続の中の一つとして、事前認定の手続がある。これは、任意保険会社が主体となって、賠償金算定の目安にするために、被害者の後遺障害の内容を把握するための制度だ。
事前認定にかかる期間は、保険会社での申請準備にかかる期間と、後遺障害の審査にかかる期間の2つに分かれる。いずれも、被害者自身がコントロールできないので、認定結果を待ちわびている被害者は少なくないだろう。
申請準備の期間は、保険会社やその担当者の準備状況に依存し、事案によって対応も様々なので、一概に期間の目安となるものはなく、準備期間はバラバラのようだ。
一方、後遺障害の申請後の審査期間は、後遺障害の内容として、審査に専門的知見が必要か否か、審査に必要な資料が十分か否かによって異なる。ただし、後遺障害の審査は、損害保険料率算出機構という第三者機関が行うため、 所要期間はある程度一律のようだ。
事前認定にかかる所要期間が気になる場合には、この2つの期間があることを理解しておくべきだろう。
(まとめ表)
期間の依存先 |
期間の傾向 |
|
申請準備にかかる期間 | 保険会社や担当者の準備状況に依存 | 事案によりバラバラ |
申請後の審査にかかる期間 | 後遺障害の内容や資料の状況に依存 | ある程度一律 |
事前認定の申請準備にかかる期間はどれくらい!?
後遺障害の事前認定の申請準備にかかる期間は、任意保険会社の体制や、担当者の資質によって様々だが、一応の傾向はあるようだ。
後遺障害が11級以上の重度のものになると、賠償保険金へのインパクトが大きいため、顧問医の意見書の入手など、申請準備にかかる期間は長くなりやすいようだ。
さらに、保険担当者が繁忙か否か、独自に医療調査を行う医療アジャスターが準備を担当しているか否かによっても、申請準備にかかる期間は異なるようだ。具体的な対応関係は以下の表にまとめたとおりなので、一応の参考にしてほしい。
(まとめ表)
重度 (11級以上) |
軽度 (14級~12級) |
|
担当者が繁忙 | 準備期間長い | 準備期間やや長い |
担当者が繁忙でない | 準備期間やや長い | 準備期間短い |
医療アジャスターが対応 | 準備期間やや短い | 準備期間短い |
事前認定の審査にかかる期間はどれくらい!?
事前認定の申請を受けた損害保険料率算出機構は、各地の自賠責調査事務所に後遺障害認定の審査を担当させることになる。
後遺障害の審査期間としては、平成25年度の統計では、1か月以内で審査が完了する事案が85.2%、1か月~2か月の所要期間のものが7.6%だそうだ。通常の後遺障害事案であれば、遅くとも2か月以内に審査は完了するということになる。
あまりにも事前認定に時間がかかりすぎている場合には、保険会社が申請にあたって周到な準備をしているか、申請準備が滞っていることを疑うべきだろう。
後遺障害認定をできる限り早めたい場合には、迅速に対応してもらえる後遺障害認定実務に詳しい弁護士に依頼して、被害者請求の手続をとるのがいいだろう。有利な認定結果を獲得できる可能性も高まるので、 二重にお得といえるね。
(まとめ表)
申請受付から認定までの所要期間 |
割合 |
1か月以内 |
85.2% |
1か月超~2か月 |
7.6% |
2か月超~3か月 |
3.7% |
3か月超 |
3.5% |
※平成25年度の損害保険料率算出機構の統計に基づきます。
後遺障害の慰謝料.comの監修医師
藤井 宏真 医師
奈良県立医科大学附属病院 勤務
アトム法律事務所 顧問医
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