神経・精神の後遺障害の基礎知識

むちうちの後遺障害慰謝料の基礎知識

このページでは、弁護士が「交通事故によるむちうちの後遺障害慰謝料」について解説しています。

首や肩は、頭を支える非常に大切な部位であり、人が健康的な日常生活を送る際には常にその部位を使って過ごしています。

交通事故でむちうち症状が生じ、ふとした瞬間或いは常に首や肩、後頭部などに痛みや痺れが生じると、仕事や趣味などの生活を以前と同じように満喫するのは難しいですよね。

今回は、首や肩、後頭部などの部分にむちうちの症状が残ってしまった方や、むちうちが後遺障害に当てはまるのかどうか気になる方向けに、後遺障害の認定を受けるために必要なことやその受けられる等級と後遺障害慰謝料などについて解説していきたいと思います。

むちうちの症状とは!?

交通事故の怪我でよく「むちうち」という言葉を聞くのですが、これはどういった症状を起こす怪我なんでしょうか?

軽度な症状としては「頚部・肩甲部の痛み、頭痛・吐き気等」があり、重度なものになりますと「膀胱・直腸障害、視覚・味覚障害等」が起こることもあります。

なるほど、一言に「むちうち」といっても症状はたくさんあるんですね。

むちうちとは

むちうち

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

むちうちは、交通事故による追突等の衝撃で、首が振られたときに負うことが多く、病院に行った際には頚部捻挫や頚部挫傷、外傷性頚部症候群などと診断されたものを一般的に「むちうち」と呼びます。

むちうちの症状としては、頭痛や吐気、めまい、耳鳴り等のいわゆるバレーリュー症状が多く、また、腕・手などの上肢や頚部、肩甲部などに痛みを伴うこともあります。

これらの症状として注意すべきは、必ずしも事故後すぐに発症するわけではなく、数日から数週間後に発症することは珍しくありませんので、事故による怪我とはまた別のモノと考えてしまうことがあります。

重度な症状

事故態様の大きさや怪我の程度によっては、むちうちと診断されても、重度の症状を引き起こす場合があります。

重度な症状としては、頚部や肩甲部の麻痺、視覚・聴覚・嗅覚・味覚障害、嚥下障害などの身体性症状や、記憶や認知能力の低下などの脳の機能障害があります。

こういった症状を起こす場合には、頚部の捻挫以外にも脳や脊髄にも損傷を負っている場合があり、むちうちだけでなく脳脊髄液減少症も併せて負っている可能性もありますので、すぐに専門の医者等に相談することをお勧めします。

(まとめ表)

症状 発症
軽度なむちうち 頭痛や吐き気、めまい、頚部や肩甲部などの痛み 事故後すぐに症状が現れることもあれば、数週間後にはじめて現れることもある。
重度なむちうち 頚部や肩甲部の麻痺、視覚や聴覚などの障害、記憶能力の低下

むちうちとして後遺障害の認定をしてもらうためには!?

むちうちとして後遺障害の認定をしてもらうためにはどうしたらいいのでしょうか?

むちうちを後遺障害として認定してもらうためには、「継続して通院していること」や「症状が症状固定まで一貫していること」などの様々な要件をクリアしなければなりません。

後遺障害の認定審査では、それだけ慎重に厳しく判断されるってことなんですね。

むちうちとして後遺障害の認定を受けるのは、基本的に、「継続通院」「事故の程度」「症状の一貫・連続性」「自覚症状の証明」「症状の程度」の5つの要件をクリアする必要があると考えられます。

継続通院

後遺障害の等級認定を受けるためには、交通事故による怪我を負ってから、その症状が固定されるまでに相当な期間を継続して病院に通院することがとても重要です。

等級認定に必要な通院日数などは具体的に決まっているわけではありませんが、「通院期間6か月以上」や「通院実日数100日前後」がむちうちの後遺障害等級認定に必要なおおよその目安として考えてもらって大丈夫です。

また、通院期間6か月以上であったり通院実日数が100日以上であっても、2,3週間に1回の頻度であったり、受傷後1か月以上空いてから通院を始めたなどの場合には等級認定をもらえないことがありますので、注意してください。

事故の程度

交通事故がとても低速度による追突事故であったり、対向車線の車両と擦った程度の衝突事故である場合には、交通事故後にむちうちの症状が発症したとしても、後遺障害の等級認定を受けられないケースがあります。

後遺障害の等級認定を受けるためには、その後遺障害が交通事故を原因とするものであり、事故と後遺障害の因果関係が認められなければなりません。

あまりにも軽微な事故の場合には、その事故により負う怪我や障害は重度なものでなく、その後遺障害が交通事故のみを原因として判断するのは難しいと考えられて、等級認定が下されない可能性があります。

症状の一貫・連続性

交通事故による受傷直後から「症状固定」までの間、その傷害の症状が一貫して連続していなければ後遺障害の等級認定をもらうのは難しいです。

症状の一貫性とは、例えば、事故直後はむちうちの症状として左側の頚部のみ痛みを主張していたにもかかわらず、3か月以上経ってから両側の頚部の痛みを主張した場合には、症状の一貫性がないと判断されます。

また、受傷後生じていた痛みはいったん消えたが、それから2か月後ぐらいに再度痛みが生じた場合や、気圧が低い日のみ痛みが生じるなどの場合には、症状の連続性が認められないと判断されることがあります。

このように、受傷直後から一貫して同じ症状内容を主張し、その症状が連続していることを示さなければ、後遺障害の等級認定をもらうのは非常に難しいです。

自覚症状の証明

むちうちによる後遺障害の等級認定を受けるためには、被害者の方が自覚している症状を医学的に客観的に証明しなければなりません。

むちうちによる後遺障害の自覚症状を証明するためには、「画像所見」や「神経学的検査」を後遺障害診断書に記載してもらうことが有益です。

「画像所見」とは、レントゲンやMRIなどによる画像を用いてむちうちの症状やその原因を確認することを言います。

レントゲンやMRIを撮り、頚椎や脊髄、または付近の神経が圧迫されていることを画像で確認できた場合には、その画像はむちうちによる後遺障害の自覚症状を証明するものとして有効な証拠となり、等級認定を受けられる可能性が非常に高くなります。

「神経学的検査」とは、画像所見だけでは判断できない自覚症状を様々な検査を用いて医学的に証明することを言います。

神経学的検査には様々なものがありますが、主にジャクソンテスト・知覚テスト・腱反射テストなどを行います。

ジャクソンテストとは、座った状態で頭を後ろに反らせ、その前頭部を上から押したときの反応を確かめて頚部の痛みや腕のしびれなどを調べる検査のことを言います。

知覚テストとは、むちうちの症状が出ている皮膚の触覚や痛覚の感覚を専門の器具で確認する検査のことを言います。

腱反射テストとは、むちうちの症状が発症している各神経の箇所を叩き、その反応を診ることで、脊髄や神経の異常を確認する検査のことを言います。

腱反射は、膝の下を叩くと勝手に足が動いてしまうように、自分の意思とは関係なく反応が表れるので、「神経学的検査」においてはとても重要視されています。

症状の程度

そのむちうちの症状が、後遺障害等級認定に定められている認定基準にあてはまる程度の症状でなければ等級認定を受けることは難しいです。

後遺障害の等級は1級~14級まであり、認定基準は等級ごとに定められています。その障害の症状が重ければ重いほど、数字の低い等級に該当する可能性が高くなります。

むちうちによる後遺障害の認定基準に関しては、一番下の表に簡単に書いてありますので、どのような症状があてはまるのか気になる場合には、ご参照ください。

(まとめ表)

内容 具体的な例・方法
継続通院 受傷後継続して病院に通院すること 6か月以上の通院
又は
実通院日数100日前後
事故の程度 事故の規模が軽微過ぎるものでないこと 低速度の追突事故
車体の擦り傷程度の衝突事故
症状の一貫・連続性 傷を負ってから症状固定されるまで、一貫し、連続してその症状あること 事故によりむちうちの症状が発症した直後からずっと同じ箇所に、常に痛みがある。
自覚症状の証明 被害者の自覚症状を医学的に証明すること 画像所見
又は
神経学的検査
症状の程度 その症状が後遺障害の認定を受けられるほど重いものであること 少し体を動かすだけで頚部や肩甲部に痛み・麻痺などの神経症状がある

むちうちの後遺障害として認定を受けられる等級は!?

むちうちが後遺障害として認められる場合、何級の認定を受けることができるのでしょうか?

むちうちの後遺障害はほとんど14級に該当しますが、症状によっては12級に該当し、ひどく重度の場合には7級や9級の認定を受けられるケースもあります。

14級認定と7級認定のものでは、同じむちうちでも症状に相当な差がありそうですね。

上記にある5つの要件を満たしたむちうちで、頚部や肩甲部の局部に痛みや麻痺、吐き気等の神経症状を残すものに関しては、後遺障害の等級認定を受けられる可能性が非常に高いです。

しかし、むちうちは後遺障害のなかでも非常に軽微なものであるため、そのほとんどが14級の認定を受けることになります。

ただ、その中でも、その症状の程度が重いものであったり、自覚症状をより明らかに証明できたものである場合には12級の認定を受けられるケースがあります。

12級認定のむちうち

後遺障害の等級認定を受けられるむちうちでも、次の要件を満たしている場合には、局部に残っている神経症状は頑固なものであると認められて、12級認定を受けられる可能性が高くなります。

1つ目は、レントゲンやMRIなどの画像上、むちうちの症状の原因となる脊髄や神経の圧迫が明らかに確認することができること。

2つ目は、そのレントゲンやMRIなどの画像により確認されている症状の原因と神経学的検査の結果が一致していること。

3つ目として、その後遺障害の原因となる事故や傷害が相当重度なものであり、残っている症状も重いものであること。

7級,9級認定のむちうち

12級に書かれている要件を満たしたもので、神経系統の機能または精神に障害を残すものほど重いむちうちであり、その障害によって働くことができる仕事が相当限定されている場合には、後遺障害等級7級あるいは9級の認定を受けられるケースがあります。

ただし、仕事の限定についても自己の主張だけでなく、限定されるほどの脊髄損傷が生じたことを医学的に証明されなければならず、むちうちの症状だけでそれを判断するのは相当重度でなければ難しいため、そのほとんどが14級あるいは12級の認定しか受けられないのが現状です。

頭痛や吐き気、局部の神経痛が相当ひどく、仕事にもありつけないほどである場合には、むちうちだけでなく他の後遺障害も併せて残っている可能性があります。

むちうち以外の後遺障害も残っている場合には、7級,9級あるいはそれ以上の等級認定を受けられる可能性が高いので、再度同じ病院もしくは他の病院に診察してもらうか、又は交通事故の専門の弁護士に一度相談してみてください。

(まとめ表)

認定基準 後遺障害慰謝料
7級,9級 神経系統の機能または精神に障害を残すのもので、勤務できる仕事が限定されているもの 1000万円 or 690万円
12級 局部に頑固な神経症状を残すもの 180万円
14級 局部に神経症状を残すもの 110万円
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