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外傷性硬膜下血腫の後遺症|後遺障害等級・慰謝料|損しないための基礎知識

作成:アトム弁護士法人(代表弁護士 岡野武志)

外傷性硬膜下血腫後遺症

外傷性硬膜下血腫の後遺症|後遺障害等級・慰謝料|損しないための基礎知識

等級と慰謝料がひとめでわかる

この記事では外傷性硬膜下血腫について

認定されうる後遺障害等級

後遺障害等級ごとの慰謝料の相場

を解説します。

外傷性硬膜下血腫の後遺症・症状や、後遺障害等級認定のポイントについて関心がある方は、下記の関連記事も併せてお読みください。

1

①高次脳機能障害:外傷性硬膜下血腫の後遺症(後遺障害)

後遺障害等級は何級?

外傷性硬膜下血腫の結果、後遺障害として高次脳機能障害が認定される場合の後遺障害等級は下表のとおりです。

高次脳機能障害の等級
等級 内容
11 神経系統の機能又は精神に著しい障害
を残し、常に介護を要するもの
21 神経系統の機能又は精神に著しい障害
を残し、随時介護を要するもの
33 神経系統の機能又は精神に著しい障害

を残し、終身労務に

服することができないもの

52 神経系統の機能又は精神に著しい障害

を残し、特に軽易な労務以外の労務に

服することができないもの

74 神経系統の機能又は精神に障害を残し、

軽易な労務以外の労務に

服することができないもの

910 神経系統の機能又は精神に障害を残し、

服することができる労務が

相当な程度に制限されるもの

※1級1号および2級1号は「別表第1(要介護)」に該当

等級ごとに、もう少し具体的に内容をみていきましょう。

高次脳機能障害の等級
等級 内容
11 食事・入浴・用便・更衣等について常時介護が必要
21 食事・入浴・用便・更衣等について随時介護が必要。一人での外出は困難。
33 記憶力、注意力、学習能力、障害の自己認識の欠如、対人関係維持について著しい障害。
52 単純くり返し作業ならば一般就労も可能。環境が変わると作業が継続できない。
74 作業の手順が悪い、約束を忘れる、ミスが多いなどが理由で、一般人と同等の作業ができない。
910 問題解決能力に障害がある。作業効率や作業維持力などに問題がある。

内容はかなり細かく、どのように主張すれば何級に該当するのかは基準を見ただけでは難しいと思います。
画像所見や意識障害の状況、交通事故前には見られなかった異常な症状を等級認定の基準を考慮しつつ主張するには、弁護士が力になれます。
高次脳機能障害の損害賠償は弁護士に依頼することをおすすめします。

また、9級までには該当しない比較的軽度の症状については

12級13号

14級9号

として認定される可能性があります。

高次脳機能障害の等級(軽度の症状)
等級 内容
1213 局部に頑固な神経症状を残すもの
149 局部に神経症状を残すもの

12級と14級の差は「頑固な」という表現の有無になります。
この頑固さは、程度を表すだけではありません。

頑固さ

画像検査で神経症状を表す所見がみられるか

神経学的な検査結果で神経症状の存在が確認できるか

この2つは大きな判断基準となります。

神経症状の存在が医学的に証明できる→12級13号
神経症状について一応説明・推定ができる→14級9号

神経症状をはじめ、後遺障害認定は「非該当」といって等級がつかず、認められない場合もあります。
半年以上は通院して経過をみながら、医師の指示をよく聞き、適宜検査を受けることがポイントになるでしょう。
自覚症状だけではなく、画像所見など客観的に神経症状が証明できれば12級に認定される可能性が高いといえます。

後遺障害慰謝料はいくら?

慰謝料金額相場の3基準

慰謝料の金額の算定方法は一つではありません。

加害者側が提示してくるもの(自賠責基準・任意保険基準)

弁護士が請求できるもの(弁護士基準)

このように誰が使う算定方法なのかで分けることができます。

後遺障害等級に応じて、おおよその後遺障害慰謝料の目安が設けられています。
下表にまとめていますので、等級ごとの慰謝料を見ていきましょう。

高次脳機能障害の慰謝料
等級 自賠責基準 弁護士基準
11 1600 2800
21 1163 2370
33 829 1990
52 599 1400
74 409 1000
910 245 690
1213 93 290
149 32 110

※単位:万円

等級によって異なりますが、弁護士基準では2倍以上の金額となります。慰謝料の増額は弁護士基準、つまり弁護士による交渉がポイントといえます。後遺障害等級が一つ違うだけで、慰謝料の基準額も大きく変わります。ですので、できるだけ早い段階から弁護士への相談をご検討ください。

以下は高次脳機能障害に関する関連記事です。関心のある内容でしたら、ぜひお読みください。

2

②遷延性意識障害:外傷性硬膜下血腫の後遺症(後遺障害)

後遺障害等級は何級?

遷延性意識障害では、後遺障害等級・別表第1・1級1号が認定されるでしょう。
植物状態ともいわれる、非常に重篤な後遺障害です。

遷延性意識障害の等級
等級 内容
11 神経系統の機能又は精神に著しい障害
を残し、常に介護を要するもの

後遺障害慰謝料はいくら?

遷延性意識障害の慰謝料
等級 自賠責基準 弁護士基準
11 1600 2800

※単位:万円

上表に示した後遺障害慰謝料のほかにも、遷延性意識障害の場合は、将来介護費逸失利益も算定されます。そのため、遷延性意識障害(植物状態)への損害賠償は高額化する傾向があります。

関連記事:高次脳機能障害の損害賠償

3

③麻痺:外傷性硬膜下血腫の後遺症(後遺障害)

後遺障害等級は何級?

麻痺は、麻痺している範囲によって4種類に分類できます。

麻痺の種類
麻痺の区分

四肢麻痺:両側の四肢の麻痺

片麻痺:一側の上下肢の麻痺

対麻痺:両上肢または両下肢の麻痺

単麻痺:上肢または下肢の一肢のみの麻痺

次に、麻痺のレベル(程度)も後遺障害等級を分けるポイントです。
具体的には次のように考えられています。

麻痺の程度「手」
高度 中等度 軽度
完全硬直

または

近い状態

▼もち上げる(500g)
できない できる
▼文字を書く
書けない 困難を伴う

次は足の状態です。

麻痺の程度「足」
高度 中等度 軽度
完全硬直

または

近い状態

▼歩行装具
必要 不要
▼支持性
転倒しやすい

▼移動速度
遅い

軽微な麻痺として

運動性、支持性、巧緻性、速度にほとんど支障がない

運動障害はないが、広範囲にわたる感覚障害があらわれることが多い

このように麻痺の程度は高度・中等度・軽度、そして軽易なものに認定される可能性もあります。

以上の麻痺の「範囲」と「程度」を組み合わせると次のように定義づけされます。

麻痺の後遺障害等級
等級 麻痺
11 ・高度の四肢麻痺
・中等度の四肢麻痺(常時介護)
・高度の片麻痺(常時介護)
21 ・高度の片麻痺

・中等度の四肢麻痺(随時介護)

33 ・中等度の四肢麻痺
52 ・軽度の四肢麻痺
・中等度の片麻痺
・高度の単麻痺
74 ・軽度の片麻痺

・中等度の単麻痺

9120 ・軽度の単麻痺
1213 ・軽微な麻痺症状

後遺障害慰謝料はいくら?

次に、それぞれの等級に応じた後遺障害慰謝料をみてみましょう。

麻痺の慰謝料
等級 自賠責基準 弁護士基準
11 1600 2800
21 1163 2370
33 829 1990
52 599 1400
74 409 1000
910 245 690
1213 93 290

※単位:万円

麻痺に関しても、弁護士が交渉する「弁護士基準」での算定が3倍になる等級もあります。
やはり弁護士による交渉が慰謝料増額のカギになります。

以下は高次脳機能障害に関する関連記事です。関心のある内容でしたら、ぜひお読みください。

関連記事:麻痺

4

後遺障害等級が複数ある場合|併合の考え方

外傷性硬膜下血腫となるほどの交通事故であれば、頭部を打ちつける以外にも、首の痛みや顔面醜状など他の後遺障害も併発している恐れがあります。

ポイント

後遺障害のうち、系列が異なるものが複数生じたら、<最も重い後遺障害等級>または<重い後遺障害等級>を1~3等級繰り上げる

このルールを併合といいます。

複数の後遺症がある方

異なる系列の等級認定がなされている方

などは、一度弁護士にご相談いただくことをおすすめします。

考え方

(1)高次脳機能障害:5級2号
(2)1眼が失明、他眼の視力が0.6以下:7級1号
→最も重い等級は5級、次は7級となります。
ですので5級を2等級繰り上げ併合3級と認定がなされます。

以下の表を活用するとすぐ分かります。

後遺障害等級のルール「併合」
最も重い等級
次に重い等級 15 68 913 14
15 重い等級+3
68 重い等級+2 重い等級+2
913 重い等級+1 重い等級+1 重い等級+1
14 重い等級+0 重い等級+0 重い等級+0 重い等級+0

※別表第1の「介護を要する後遺障害」は含まれない

5

お手元のスマホでOK<無料>弁護士相談予約窓口

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原則、お問い合わせいただいた順番に対応してまいりますので、少し待ちいただく場合もございます。何卒ご了承ください。

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外傷性硬膜下血腫の後遺症・損害賠償でお困りの方へ

外傷性硬膜下血腫に関する後遺障害等級、後遺障害慰謝料を解説してきました。弁護士に依頼すると、依頼しないとでは金額差が非常に大きく、同じ後遺障害等級でも2倍、3倍の違いが出ています。大変重篤な後遺障害が残りうる硬膜下血腫ですが、加害者側からの示談内容や提示金額が適正とは限りません。

弁護士が一緒に内容を精査して増額の余地がないかチェックします。あるいは、後遺障害認定のサポートも可能です。ぜひ弁護士への依頼をご検討ください。

弁護士プロフィール

岡野武志弁護士

(第二東京弁護士会)

全国10事務所体制で交通事故被害者の救済に取り組んでいる当事務所の代表弁護士。2008年の創業以来、幅広い間口で電話・LINE・メール相談などに無料で対応し、2019年現在は交通事故被害者の救済を中心に精力的に活動している。フットワークの軽い行動力とタフな精神力が強み。

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