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半月板損傷の後遺症|具体的な症状や後遺障害等級認定の流れ・ポイント

作成:アトム弁護士法人(代表弁護士 岡野武志)

半月板損傷後遺症

半月板損傷の後遺症|具体的な症状や後遺障害等級認定の流れ・ポイント

後遺障害等級認定のポイント

半月板の形は「アルファベットのC」と似ています。
一つの膝には2つの半月板があり、クッションのような役割をもっています。

半月板

半月板を傷めるということは膝に何らかの影響が残る可能性があります。歩行などの日常動作に影響が出てしまうかも‥と不安を抱えている方も多いでしょう。

この記事には以下の3つのテーマがあります。

症状

後遺症

後遺障害認定の可能性

もし、半月板損傷の具体的な後遺障害等級や後遺障害慰謝料の金額を知りたい方は、下記の関連記事をお役立てください。

関連記事:半月板損傷の後遺障害等級と慰謝料

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半月板損傷とは?どんな症状がある?

半月板損傷の症状

半月板損傷の主な症状は以下の通りです。

膝が痛い

膝がうまく曲がらない

膝を伸ばしたときに感じる引っかかるような違和感(キャッチング)

転位(ずれ)が発生して関節内に引っ掛かってしまい膝が完全に伸びない(ロッキング)

歩けない

膝を曲げた時に異常な音がする

膝に水や血が溜まる

診断方法

半月板損傷は整形外科で治療を行います。
レントゲンでは、初期の半月板損傷は見つけづらく、MRIによる診断が必要といわれています。

半月板損傷の診断方法
マクマレー・テスト
仰向けの状態で膝を最大限に曲げ、足の底と関節を手で持ちます。それから、ゆっくりと内側・外側へと回します。
クリック音(ポキッという音)が多数聞こえたり、激痛が確認される場合は、半月板損傷の疑いがあります。
グリンディング・テスト
うつぶせ状態で膝を90度曲げます。
かかとを下方へ押し付けながら回します。
激しい痛みを感じる場合は半月板損傷の疑いあり。
関節鏡検査(内視鏡検査)
関節用の内視鏡を使います。
関節腔(かんせつくう)内に内視鏡を挿入し、モニターで映像を確認しながら直接関節内の状態を調べる検査法です。

これらの診断方法は、半月板の損傷具合では逆に強い痛みを引き起こしてしまい、悪化することがあります。
必ず医師の指示・監督のもとで行うようにしてください。

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動かしづらさや痛みは「後遺障害」に認定される?

交通事故の損害賠償では、「後遺障害の有無」が分かれ目のひとつです。実際に交通事故解決のフローをみてもわかります。

フロー
交通事故の流れ

半月板損傷の後遺症

半月板損傷の後遺症には次のような症状があげられます。

膝の痛み

膝の動かしづらさ・曲げづらさ

半月板損傷は「半月板」だけが受傷する場合もあれば、周辺のじん帯も傷ついていたり、骨折を起こしているケースがあります。膝蓋骨骨折や膝蓋骨脱臼などにより、下記のような症状がみられる可能性があります。

膝の変形

膝が異常な動きをするなど不安定になる(動揺関節)

後遺障害とは

治療を継続しても、身体に残る症状のことを「後遺症」といいます。
後遺症のうち4つの要件を満たすものは後遺障害といいます。

後遺障害の4要件

(1)交通事故での怪我が原因となっている
(2)医学的に適切な方法で治療を続けたが症状が残っている
(3)将来的に回復が困難と考えている肉体的・精神的な症状
(4)症状の存在が医学的に認められ、労働能力喪失を伴うものとして一定の基準に該当している

後遺障害等級は<1~14級>まであります。
後遺症が残る身体の部位症状によって等級が規定されています。
4つの要件を満たした後遺症で、さらに、当てはまる等級があれば後遺障害に認定されます。

後遺障害に認定されると次の2費目について請求が可能になります。

後遺障害慰謝料

逸失利益

「後遺障害あり」ならば、相手方に請求できる項目自体が増えます。
ですので、後遺障害がない場合と比べて損害賠償金(示談金)が増えます。

交通事故の流れ

後遺障害認定の2つの方法

後遺障害等級認定の手続きの流れ

治療を継続していると、

治癒・完治する

治療を続けても良くも悪くもならない

いずれかの時期を迎えることになるでしょう。

「治療を続けても良くも悪くもならない」時期のことを、症状固定といいます。
ちなみに症状固定かどうかは医師の判断が重視されます。

症状固定のタイミング
注意

後遺障害認定の目安のひとつに<症状固定日が交通事故から6ヶ月以上経過していること>があります。

後遺障害認定を受けるためには後遺障害等級認定を申請する必要があります。
申請方法は2つあり、被害者自身で申請方法を選択できます。
どちらの方法もメリット・デメリットがあります。申請のフローと共にそれぞれのメリットとデメリットをチェックしましょう。

後遺障害認定申請方法

(1)事前認定
(2)被害者請求

(1)事前認定

事前認定のフロー
事前認定の流れ

医師からの「症状固定」診断の後、「後遺障害診断書」の作成を依頼します。そして、医師作成の「後遺障害診断書」を加害者側の任意保険会社に提出しましょう。被害者が行うことは以上で、後は後遺障害等級認定の結果通知を待つことになります。

メリット

被害者自身で行うことが比較的少ないので、手間や負担を減らすことができます。

デメリット

最終的にどのような書類で申請が行われたかは把握できません。
もしも想定していた等級認定結果が得られなかったり、後遺障害について「非該当」とされた場合、自分自身の関与が低いので満足感は感じづらいかもしれません。

(2)被害者請求

被害者請求のフロー
被害者請求の流れ

医師からの「症状固定」診断の後、「後遺障害診断書」の作成を依頼します。次に、その他の提出資料の準備を始めましょう。「後遺障害診断書」と併せてどの資料を提出するかは、被害者で自由に決定できます。

メリット

被害者自身で資料を選択できるので、自身の主張を裏付ける根拠も併せて提出できます。
また、何か補足で説明したいことがあれば付け加える資料なども用意できるでしょう。

デメリット

被害者が主体となって提出資料を集めるので、事前認定と比較すると負担や手間がかかります。

弁護士のおすすめとしては、「被害者請求」の申請方法です。
それは、後遺障害認定では、身体に残った後遺症の存在を医学的に症状を説明・証明することが重要だからです。
医学的な所見などを併せて提出することで、被害者の身体に後遺症が残っていることを示すことができます。

「被害者請求」は事前認定と比べて手間や負担がかかってしまいます。
しかし、「後遺障害等級認定を適正に受ける」という本来の目標を実現するためなら、「被害者請求」での申請が望ましいです。

弁護士に資料収集などを任せることもできます。手間を最小限におさえて、後遺障害認定の成果を最大にするのは被害者請求と弁護士への依頼の組み合わせです。

<比較>後遺障害等級認定の申請方法
事前認定 被害者請求
メリット 資料収集の手間がない 自分で資料を確認できる
デメリット 自分で資料を確認できない 資料収集の手間がかかる
請求者 相手方の保険会社 被害者自身

後遺障害等級を審査するのは「損害保険料率算出機構」です。審査結果をもとに決まった等級に応じて、後遺障害慰謝料が算定されます。原則として審査は書面のみで行われますので、書面をみた相手に後遺症の存在と仕事にもたらす影響などを示していく必要があります。

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半月板損傷は後遺障害〇級該当の可能性

「膝の痛み」「膝の動かしづらさ」は後遺障害認定される可能性があります。

認定の可能性がある等級

膝の痛み:12級、14級

膝の動かしづらさ:8級、10級、12級

膝の変形や膝が異常な動きを見せるなど、半月板以外の損傷も併発している場合は、さらに異なる等級で後遺障害認定を受けられる可能性があります。

より詳細な後遺障害等級ごとの内容や慰謝料金額について関心のある方は、下記のページも参考にしてください。

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半月板損傷の後遺症「膝の痛み」「動かしづらさ」でお悩みの方へ

この記事のまとめ

後遺障害等級認定の申請は「被害者請求」がおすすめ

膝の痛みは後遺障害12級、14級に認定される可能性があります。

膝の動かしづらさは後遺障害8級、10級、12級に認定される可能性があります。

後遺障害認定を受けることは、実は簡単なことではありません。
たとえば、膝の痛みは「神経症状」として後遺障害認定を受けるためには、医学的なデータを示すことが第一です。
たとえば、MRI検査の結果などが該当します。

しかし実際は、画像検査では何ら異常がないということは珍しくありません。
そうなると、被害者の身体に神経症状が残っていることを合理的に説明していき、後遺障害認定を目指すことになります。
神経症状だけで後遺障害認定を受けることは、様々なノウハウを持つ弁護士に依頼することが得策です。

ここからは「弁護士無料相談」のご案内です。

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なお、ご連絡をいただいた順番に対応してまいります。弁護士の人数には限りがあります。混み合っている時間帯は順番をお待ちいただく可能性もございますので、予めご了承ください。

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もう弁護士に相談しましたか?

半月板損傷の後遺症は、痛みや動かしづらさ、時には変形や異常な動きをしてしまう恐れがあるなど、日常生活に大きな影響を与えてしまいます。そんな不自由と向き合いながら、加害者側とかかわらなくてはいけないストレスは計り知れません。精神的な負担を和らげるためにも、そして適切な後遺障害認定を受けるためにも、弁護士への依頼をおすすめします。

なかには弁護士費用が心配な方もいるかもしれません。そんな方に知ってほしいのは「弁護士費用特約」です。被害者自身はもちろん、家族が加入している保険に「弁護士費用特約」がついていれば適用される可能性があります。弁護士費用特約をつかうと、最終的な被害者負担額が0円になるケースも考えられます。


弁護士プロフィール

岡野武志弁護士

(第二東京弁護士会)

全国12事務所体制で交通事故被害者の救済に取り組んでいる当事務所の代表弁護士。2008年の創業以来、幅広い間口で電話・LINE・メール相談などに無料で対応し、2024年現在は交通事故被害者の救済を中心に精力的に活動している。フットワークの軽い行動力とタフな精神力が強み。

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