以下は、対応できる相談の一例です。実際の相談例ではありません。弁護士は実際の相談に対しては守秘義務を負っています。インターネット上で相談の詳細を公開することは絶対にありません。秘密が外部に漏れることはありませんのでご安心ください。

手首骨折の後遺症|しびれ・曲げづらさ・変形の後遺障害等級と慰謝料

作成:アトム弁護士法人(代表弁護士 岡野武志)

手首骨折後遺症

手首骨折の後遺症|しびれ・曲げづらさ・変形の後遺障害等級と慰謝料

手首骨折で認められる後遺障害

手首骨折の後遺症について、

後遺障害等級

後遺障害慰謝料

この2点をテーマ解説します。

手首骨折による症状や、後遺障害等級認定のポイントに関しては以下の関連記事がお役に立てます。

関連記事:手首骨折の症状・後遺症の後遺障害認定申請

1

手首骨折|後遺症|しびれ・痛みの後遺障害

手首骨折|しびれ・痛み|後遺障害等級は?

手首骨折が治っても、しびれ痛みが手指に残る場合があります。
これらは神経症状として後遺障害認定される可能性があります。

しびれ・痛み
<後遺障害等級>手首骨折によるしびれ・痛み
等級 内容
1213 局部に頑固な神経症状を残すもの
149 局部に神経症状を残すもの

しびれや痛みは

12級13号

14級9号

のいずれかに認定される可能性があります。

12級と14級の違い

医学的所見で神経症状が示せた場合は12級13号

医学的所見はないが症状の説明が合理的なら14級9号

このように12級と14級には「医学的所見」の有無がポイントになります。

しびれや痛みなどの神経症状の後遺障害認定でお伝えしたいことは、そもそも後遺障害認定されづらい症状だということです。
後遺障害等級認定は、等級なし(非該当)とされることも珍しくはありません。
もちろん、非該当の場合は再申請をすることも可能です。しかし、初回申請の結果を覆すことは簡単ではないのです。
交通事故の解決実績・ノウハウが豊富な弁護士への依頼をおすすめします。サポートを受けながら、より納得のいく等級認定を目指しましょう。

手首骨折|しびれ・痛み|後遺障害慰謝料は?

後遺障害慰謝料について、等級ごとにまとめていますので確認していきましょう。

<後遺障害慰謝料>しびれ・痛みの後遺障害
等級 自賠責基準 弁護士基準
1213 93万円 290万円
149 32万円 110万円

弁護士基準で算定すると、いずれの等級も慰謝料は100万円を超えるのが基準です。しかし、自賠責保険の基準だとどちらも100万円を下回るどころか弁護士基準と比べて3分の1以下の金額になります。

この「自賠責保険の基準」と「弁護士基準」というのは、慰謝料を算定する時の基準をさします。

後遺障害慰謝料の3基準

慰謝料金額相場の3基準比較

(1)自賠責保険の基準(自賠責基準)
(2)任意保険の基準
(3)弁護士基準

▼相手方が提案してくる金額

自賠責保険の基準

任意保険の基準

自賠責保険の基準というのは、自動車の運転者に加入が義務付けられている「自賠責保険」の算定基準です。

任意保険の基準というのは、加害者加入の「任意保険会社」の基準ということです。

▼弁護士が交渉する金額

弁護士基準

裁判でも使われている公正な基準になります。弁護士基準で算定した時、慰謝料の相場は最も高くなります。

今記事で解説する慰謝料は「後遺障害慰謝料」といい、後遺障害等級ごとに目安となる金額が決まっています。
しかし、この「後遺障害慰謝料」だけでなく、入通院慰謝料(傷害慰謝料)や休業損害も、弁護士基準で計算すると相場が最も高くなります。詳細を知りたい方は以下の関連記事も参考にしてください。

2

手首骨折|後遺症|曲げづらさの後遺障害

手首骨折|曲がらない|後遺障害等級は?

交通事故の怪我そのものは治っても

思うように曲がらなくなった

曲がりにくさがある

手首に残る曲げづらさで認定を受ける可能性がある後遺障害等級は下表のとおりです。

<後遺障害等級>手首骨折による曲げづらさ
等級 症状
86 1上肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
1010 1上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの
126 1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの

それぞれの内容について詳しくみていきましょう。

上肢の3大関節とは

ひじ

手首

これらを上肢の3大関節といいます。

上肢というのは、肩から指先までをさします。

曲げづらさの程度

曲げづらさの程度を示す言葉を確認しておきましょう。

角度とは

背屈(手首を反らす運動)

掌屈(手首を倒す運動)

①②合計の角度をいいます。

それでは確認していきましょう。

関節の用を廃する

関節が全く動かない

神経麻痺などにより外部からの力では動くものの、自分の力では全く動かせない

障害のない関節と比べ可動域が1/10以下のもの(目安:20度以下)

著しい障害を残す

障害の無い関節と比べ可動域が1/2以下のもの(目安:80度)

障害を残す

障害の無い関節と比べ、可動域が3/4以下に制限されているもの(目安:125度)

ここまでをまとめると下表のとおりです。

<後遺障害等級>手首の可動域と後遺障害等級
等級 症状
86 手首がまったく動かない~可動域が障害の無い関節の1/10以下
1010 手首の可動域が障害の無い関節の1/2以下
126 手首の可動域が障害の無い関節の3/4以下

*参考可動域の結果によりこの限りではない

ポイント

上表の症状からわずかに外れていても、参考可動域の角度次第では等級が認定されることもあります。

参考可動域は

手首を親指側に曲げる

手首を小指側に曲げる

これらの動作時の角度のことを言います。

認定基準にわずかに満たないからといって、すぐに後遺障害認定を断念する必要はありません。弁護士を交えて、一度、参考可動域についても併せて検討してみませんか。

手首骨折|曲がらない|後遺障害慰謝料は?

手首骨折の後遺症として手首が曲がらず、後遺障害認定された場合、その等級に応じて下表の金額を目安に慰謝料を求めていくことになります。

<後遺障害慰謝料>手首が曲がらない場合の後遺障害
等級 自賠責基準 弁護士基準
86 324万円 830万円
1010 187万円 550万円
126 93万円 290万円

認定等級は8級から12級までと幅広く可能性があります。また、認定された等級にもよりますが、弁護士基準では自賠責保険の基準額の2.5倍~3倍を目安に、弁護士が交渉をします。

3

手首骨折|後遺症|変形の後遺障害

手首骨折|変形|後遺障害等級は?

折れた骨が正しい位置でくっつかず、変形してしまうことがあります。
また、骨がくっつかずに従来と異なる可動域を形成してしまうことを偽関節(ぎかんせつ)といいます。

<後遺障害等級>手首骨折による変形
等級 症状
79 1上肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
88 1上肢に偽関節を残すもの
128 長管骨に変形を残す
著しい運動障害

偽関節が異常な動きをしてしまうため、硬性補装具が常に必要な状態をいいます。

長管骨の変形

① 橈骨および尺骨の両方が15度以上屈曲して不正癒合したもの(いずれか一方のみでも、その程度が著しいものは該当)

② 橈骨又は尺骨の端部分の骨がくっついていない状態

③ 橈骨又は尺骨のいずれか一方に偽関節を残すもので、硬性補装具を必要としないもの

④ 橈骨又は尺骨の端部分のほとんどを欠損したもの

⑤ 橈骨若しくは尺骨(それぞれの端部分を除く)の直径が2分の1以下に減少したもの

① ~⑤のどれかに当てはまれば12級8号に該当する長管骨の変形とみなされます。

手首骨折|変形|後遺障害慰謝料は?

手首骨折の結果、変形が残ってしまった場合の後遺障害慰謝料を確認していきましょう。

<後遺障害慰謝料>手首変形の後遺障害
等級 自賠責基準 弁護士基準
79 409万円 1000万円
88 324万円 830万円
128 93万円 290万円

偽関節により常に硬性補装具が必要になった場合、弁護士が交渉する金額は1000万円が基準です。
しかし加害者側からの提示額は、409万円と半分にも満たない不十分なものです。

示談交渉では、まず加害者側から金額提示を受けることが多いです。そのまま受け入れてしまうと、適正ではない金額での示談締結になる恐れがあります。示談締結の前に、弁護士に内容の精査を依頼するべきです。

4

スマホ1つで無料相談予約|手首骨折の後遺症

【24時間・365日】無料電話相談の予約窓口/弁護士とLINEトーク

あらゆる後遺障害等級において、弁護士基準で慰謝料を算定することが重要だとお分かりいただけたと思います。
ここからは、アトム法律事務所の相談受付状況をご案内します。

アトム法律事務所の無料相談予約受付窓口は

24時間OK

365日・土日祝OK

思い立った時に、スマホで相談を開始していただけるので便利です。

電話相談:まずは専任のスタッフが対応し、お話をお伺いしたうえで最も適切なご案内をいたします
LINE相談:直接弁護士とLINEトークで疑問を解決できます
アトム法律事務所はご相談者様に「相談方法」を選んでいただけます。LINE相談については、特に、「弁護士事務所ってなんだか難しそう…」と感じていらっしゃる方からも支持をいただいています。

5

弁護士をお探し中の方へアドバイス

「弁護士選びといっても、多すぎて結局どこがいいか分からない」いったお声をよく耳にします。

まずはHPなどで弁護士事務所の方針や特色をチェックしてみてください。特に、交通事故の解決実績が豊富だったり、力を入れている法律事務所がオススメです。

具体的には、

公開されている解決実績を確認

交通事故に特化した専門ページを設けている

弁護士選びのひとつの目安にしてください。

そして、弁護士にコンタクトをとってみてください。弁護士事務所によって条件は違いますが、交通事故の被害者は無料で一定時間相談できるケースがほとんどです。対面相談が難しければ、電話やLINEなどの相談窓口をおすすめします。

弁護士も、相談者も人間です。相性もあるでしょう。じっくり考えていただき、「この人に任せよう」と思える弁護士に出会ってください。それが、交通事故のより良い解決へつながります。

弁護士プロフィール

岡野武志弁護士

(第二東京弁護士会)

全国12事務所体制で交通事故被害者の救済に取り組んでいる当事務所の代表弁護士。2008年の創業以来、幅広い間口で電話・LINE・メール相談などに無料で対応し、2024年現在は交通事故被害者の救済を中心に精力的に活動している。フットワークの軽い行動力とタフな精神力が強み。

電話で弁護士に相談する 0120-424-911 LINEで弁護士に無料相談する メールで弁護士に無料相談する