高次機能障害、被害者の配偶者や長男固有の慰謝料も認容

認容額 1億5944万9501円
年齢 69歳
性別 女性
職業 主婦
傷病名

開放性頭蓋骨骨折,急性硬膜下血腫,脳挫傷,両肺挫傷

後遺障害等級 1級
判決日 平成17年7月12日
裁判所 福岡地方裁判所

交通事故の概要

平成14年12月19日午前6時40分頃、福岡市西区石丸3丁目5番7号にある信号機により交通整理の行われている交差点において、加害者運転の普通貨物自動車は赤信号から青信号に変わったため右折を開始した歳、その進路前方を歩行横断していた被害者に衝突した。

被害者の入通院治療の経過

被害者は、本件事故により路上に転倒させられ、開放性頭蓋骨骨折等の傷害を負った。事故後すぐに救急搬送され、44日間の入院と約6ヵ月の通院による治療を行い、平成15年8月に症状が固定した。

後遺障害の内容

被害者は、症状固定後に後遺障害が残っており、記銘力低下・歩行障害・幼児性が著明で易興奮性あり・関節機能障害等の症状がみられる高次脳機能障害の「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し,常に介護を要するもの」として後遺障害等級表1級の認定を受けた。

判決の概要

本件事故は、加害者の前方不注意の過失により発生したこと、被害者に過失相殺すべき過失はないことなどが明らかであるため、交通事故の発生やその責任原因については当事者間に争いがなく、被害者の損害及びその損害額についてが主な争点となった。
被害者自身の治療費、逸失利益、将来の介護費用、慰謝料等については請求の7割近くが認容され、かつ、被害者の夫や長男に対しても、本件事故により被った精神的苦痛は大きいとして、固有の慰謝料が認容された。

認容された損害額の内訳

治療関係費 235万9347円
将来介護費 1億1236万6954円
休業損害 205万8279円
逸失利益 2224万9546円
慰謝料 3800万円
住宅改造費 1万2300円
器具購入費 2万1294円
成年後見申立費用 10万円
既払保険金等 -3151万8219円
弁護士費用 1380万円

※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。

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